と・も・子、ランドネ、する4
厳重に封をされたクリームメインのチーズを解き放つ時が来ました。
クロードは大きく深呼吸して封を開けます。
クロード:わあ〜
くさい、という表情。
そのまま腕を伸ばせるだけ伸ばしてチーズを切り分けます。
クロードは多分息を止めています。いや、絶対に息を止めています。
こんなに命がけのチーズだなんて思ってもみませんでした。
確かにこれではクロードの命がもちません。
ありがとう、クロード!
しかし、クロードが言うほどと・も・子はくさいとは感じないのです。冷蔵庫に入れていなかったせいもあるのか、厳封した時よりも確かににおいが強くなっているのはわかりました。
クロードやチーズ屋さんの話によると、必ず冷蔵庫に入れなくても良いのだとか。涼しい場所に置いておければいいよ、と。
風味が違ってまた面白い。ピエールと2人で美味しいね、と言っていただきました。ピエールはこのチーズが大好き。それだけでもと・も・子にとっては十分な慰めです。
クリーム系のチーズは中心部分のとろりと外側のねっとりがあってと・も・子は食感としては好きです。クロードはとろりが大好きで、冷蔵庫に入れてしまってはこのとろりが少なく感じると言うものも、まあまあ納得します。
この洗面器の底のごときチーズ、数日かかって食べきりました。
美味しかった!
ワインや日本酒と一緒で、おそらく同じ種類のチーズでも一つひとつが違うでしょうから、ある意味この味とはもう二度と出会いません。
そういう意味では思い出と共にチーズの味が蘇るのもまた良し。