(フランスの)雪国12
こちらハロウィン当日。
何だかアパート周辺が騒がしい。大人数で階段を登ってくる気配。
ピンポーン
クロードが玄関を開けます。
わあ!来たのね。と用意していたお菓子を差し出します。
ピエールは虫歯に注意だよ!と声をかけています。
なんとも微笑ましい。
と・も・子は泣きそうでした。
子どもたちが来てくれてよかったよ!!!
もしも今日、子どもたちが来なかった場合、せっかく用意したお菓子の行き場がありません。それに可愛く包装してしまっているので、それを「解く」という過程も何だか切ない。
ハロウィン直前の日曜日、子どもたちが来るはずと信じていたクロードはちょっとがっかり。と・も・子は必死に慰めました。本番は31日だからね。みんなその日に来るよ!と。
最後に全て整いました。
主役の子どもは、至極当然のように手を出してもらって帰ります。
おもちゃのトラックの荷台にお菓子を詰め込んだ子がいて、気合の違いを感じました。
ハロウィンの日、と・も・子は夜も授業があるので再度、学校に向かいます。
バスを待っているとバッチリ決め込んだヴァンパイアを発見。堂々とバスを待っています。
わああああああ!いるよ!あの人だけやっちゃってるよ!と思いながらちょっと距離をとりました。
そして学校に向かいました。
デジャブ。
あの赤い背中は?え?先ほどの?ヴァンパイアさま?
いつも隣に座っているアメリカ人でした。彼はと・も・子に気づいていた様子。と・も・子は全く気づかなかったのです。
アメリカでやり慣れているらしく、よく出来ている。それに何か堂々としている。メイクもバッチリ。口からは血が滴るようにペイントされています。
と・も・子:口の周りに血があります。何を食べましたか?
ヴァンパイアさま:動物。
そんな設定かーい!