と・も・子、目の当たりにする
ネズミのと・も・子はフランスいち幸せ者。
パリから遠くの雪国にホストファザーのピエールとホストマザーのクロードと住んでいます。
ネズミのと・も・子は毎日バスを使います。学校に行くにも町へ出るのにも。
バスはとっても便利。東京の電車のような感覚です。10分も待てば次のバスが来ますし、ちょっと歩けば別のバス路線に当たります。つまり雪国中を網羅しています。
と・も・子はここ雪国に来てすぐに1年間バス乗り放題券を買いました。かなり!お得です。
券は2枚1組で有効。1枚はと・も・子の写真つき、もう1枚はこれが1年有効ですよ、と書いてあるだけ。
...なぜ一枚にまとめられなかったかはわかりません。技術的には出来る気がします。
そしてこれはイカしたパスケースに収められていました。
かなりイカしています。
シンプルと言うか、もっと可愛くできたというか...逆にお金かけなくても良かったんじゃない?っていうか...
そしてこれを乗車のたびに運転手さんに見せるのです。
挨拶つきで。運転手さんにビズをする人もいます。
と・も・子もドヤ顔でイカしたパスケースを開いているでしょう。
そうすると運転手さんも、こんにちは、見せてくれてありがとう、と言うわけです。
これが何となく気持ちいい。
でもバスには乗り口の他に2つ降り口があって、こちらからも乗客乗り込みます。
タダ乗りできるな、これがと・も・子の感想。
と・も・子がドヤ顔でバスに乗って座っていると、同じ服を着た人たちが入ってくるではありませんか。
一瞬で空気が変わりました。
こ、これはコントロールってヤツですか?!
と・も・子は全く無事。
でも!捕まる!つかまる!
乗客の1割くらいはいたのではないでしょうか。
言い訳も聞こえてきます。
「電話してて」
いや、買え。しかも理由じゃないし!
赤ちゃん遊んでいたお母さんまで。
え!今までほのぼのしてたのに?!
氏名住所など個人確認をさせられて、バス事務所に来るように言われています。罰金があるらしい。
コントロールが終わった後も車内は沈黙...
と・も・子も心臓がドキドキ。